2007年12月6日にコナミから発売されました。
今作から『SILENT HILLシリーズ』の制作が『コナミコンピュータエンタテインメント』からイギリスの会社『Climax Studios』に変わっている。
コナミコンピュータエンタテインメントは2005年の4月1日にコナミに吸収合併されたことで消滅したそうです。
なのでシリーズファンからはシステムの違和感があると書いてありました。
個人的には感じなかった(4だけプレイ済み)のであまり気にするところでもないかな〜と思っています。
今回は『サイレントヒルゼロ』
最後まで、ごゆるりと。
(今記事は画像が多いため2ページに分けてあります。お見逃しなく!)
ストーリー
あらすじ
トラックドライバーのトラヴィス。夜中に運転していると目の前を横切る少女の姿が。
彼女に導かれるまま、トラヴィスは霧の街『SILENT HILL』へと足を踏み入れてしまう。
街の中ではびこるクリーチャー、街への既視感。
少女の目的とは。この街の謎とは。
自身の記憶に苛まれながらもトラヴィスは真相に近づいていく。
果たしてこの街から抜け出すことはできるのか…
キーワード
サイレントヒル
今回の舞台。常に霧がかっている。
気味の悪いクリーチャーがはびこっていたり道路が陥没したりと通常の街とはかなり様子が異なる。
病院や劇場など様々な建物が存在する。
裏世界
鏡を経由していけるもう1つの世界。
基本的な建物の構造は同じだが、景色がガラリと変わる。
病院のベッドは骨組みだけになり、壁や床は金網になったりそこら中に血や錆が付着している。
人が吊るされていたり、何もかもが絶望を象ったような状態になります。
トラヴィス
トラックドライバーの主人公。
たまたま近くを通りかかっただけなのだが巻き込まれる形に。自身もなにか『SILENT HILL』に関する記憶を持っており、この事件を通して徐々に思い出していく。
パワフル。パワーイズパワー。
アリッサ
たびたびトラヴィスの前に姿を現す少女。
何がしたいのか、何を伝えたいのかは不明だがこの事件の鍵を握っているようだ。
システム
探索
病院や劇場などチャプターごとにステージが変わる。その場所の謎や心残りを解消していく。
トラヴィスは鏡を使い表世界と裏世界を行き来することが可能。片方の世界で通行不可だった通路が、もう片方では通行可能だったりと、能動的に行き来することでストーリーをすすめることができる。
マップ内に落ちているメモは謎解きに必要な時があるので、見かけたら拾うようにすると後々楽。
トラヴィスは近くに調べられるものがあるとそちらに視点を向けるので利用すると見落としが少なくなります。
基本的に一度倒すとフラグを立てない限りはクリーチャーは復活しない(例外あり)ので探索が怖くて出来ない人はジェノサイドしたほうが返って楽だったりする。
戦闘

空になったアルコールのビンを投げつけるトラヴィスさん
クリーチャーは倒すことが可能。武器は至るところに落ちているので利用すると楽に倒せる。武器は色々な種類があるが、どれも一定回数使うと壊れるので消耗品扱い。
クリーチャーがダウンしたときにはトドメを刺すことが可能。武器の温存につながるので積極的に利用するとよい。
素手でも倒すことが可能。ザコ敵は素手で完封できるやつもいる。
パワフルだが意外と打たれ弱いのでゴリ押しは辛い。
ステージの最後にはボスと対峙する、回復アイテムを温存しておくと安心。
感想&レビュー
難解で複雑なストーリー
今作が発売されたのは『SILENT HILL4:THE ROOM』の後だが、時系列的には初代『SILENT HILL』の前になっています。
なので1のストーリーよりも前の時間のことなのですが、1のストーリーありきな構成になっていると感じました。クリア後に解説を見たら納得がいきますが『SILENT HILLシリーズ』は今作が初めてだよ!って人にはちんぷんかんぷんな内容。
ただ、これは裏のスジだと思います。
SILENT HILLよりも前の時間軸なのでSILENT HILLのストーリーをより深く理解できる内容なのは間違いないですが、今作は主人公のトラヴィスにもストーリー性があり、これが表のスジなのかな?って思いました。
トラヴィスはSILENT HILLで以前トラウマを植え付けられるようなことを体験しており、街に迷い込んだ事によって徐々に思い出してしまいます。
ただ、これはSILENT HILLシリーズのストーリーとは関係が無く、トラヴィスだけの問題です。
なので
SILENT HILLへつながるストーリー
トラヴィスのトラウマが主軸のストーリー
この2つのストーリーが同時並行されていることによって、初めてプレイするプレイヤーも完全な置いてけぼりにはならなっかたのかなと感じました。
サバイバルの基本は現地調達ってね

肉屋でミートフックを拾うときのトラヴィスさん
今作は武器に耐久性があり、一定数使用すると武器が壊れてしまうシステム。
ですが、武器は大量に拾えます。ラスボスに全財産ぶちまけても普通に余りました。
遠距離武器の弾もそこそこ拾えますし、回復のアイテムもたくさん拾えます。
アイテムに困らないのはトラヴィスさんが何でも武器にする男だからです。
最初に入手できる『ハンマー』や何故か落ちている『刀』こんな状況で見かけたら絶対に欲しくなる『銃』などは理解できるのですが。
『ポータブルテレビ』『点滴の棒』『重り』『かご』『ビリヤードのキュー』etc…
何でも武器にしますねぇ…ぶっころ精神が垣間見えた瞬間です。
このことからも、トラヴィスさんはシリーズ最強の主人公と呼ばれているのですが、トラヴィスさんはなんと素手も強いです。
雑魚相手なら普通にハメ殺せます、出も早いし2回攻撃できますしタイマン勝負なら勝率高かったです。
謎解きは探索の後で
鍵を入手するときに謎解きが必要な場合があります。
基本的にヒントが隠されているのですが、最後の謎解きはちょっと難しかったです。
至るところに落ちている『メモ』にヒントが書いてあります、答えや謎解きに関するものだと直感的にわかりやすく書いてあるのがほとんどですが最後のはヒントが遠回しで、ひらめきが無いと厳しい。
謎解き自体は面白く、奇妙な世界観にハマった演出でした。
映画のワンシーンのようなムービー
所々に挟まるムービーは映画のワンシーンのような高画質で非常に演出に凝ったものでした。
ストーリーの完成度が高いのでもっと積極的にムービーを挟むようにすれば体験できる映画のような作品になったのではないかなと思いました。(容量の問題で難しいかもしれないが)
ストーリーの終盤で流れるムービーはパッケージにもなっているので伏線回収ではないですがゾクッと来る演出でした。
裏世界怖すぎ
裏世界怖すぎ。BGMがやる気出しまくるんですよ。
全体的に床や壁が金網のようなデザインになったり、人が吊るされていたり、錆や血が至るところに付着していたり。全体的に暗いですし。
表世界にもクリーチャーは居るのですが、裏世界のクリーチャーは雰囲気と相まってより一層怖く感じます。
雰囲気だけでここまでの怖さを演出できるのが素晴らしいと思いました。
この世界はバグっている
バグが多々あります。
結構とバグが多いゲーム、中には進行不可能になってしまうバグまであるようです。
私が見舞われたバグは2つ。
・音が消える←多かった
・とある謎解きをしないで進行
音ってか効果音ですね。
武器を振るう音や足音などが再生されないことが多々ありました。
再起動をすれば治りますし、進行には直接関係がないので大したバグではないのですが、雰囲気を作るのには音が重要なのでゲームを存分に楽しむ上では深刻なバグと言えるでしょう。
謎解きをしないで進行ってのは扉の解錠において必要なアイテムが2つ、手に入っていない状態で扉が開くバグです。
そのまま進行して問題はない(私はそのままクリアしました)ので致命的なバグではないですが。普通に扉が開くのでプレイ中はバグってわからなかったです。
クリア後のアフターケアも抜群
エンディングが3つ用意されているので全部回収したいけど2週目はめんどいなぁ…って気持ちに答えてくれるように、2週目は『めっちゃ強い装備』が初期から入手可能。
壊れず、高威力なのでサクサクプレイするには必須の装備。
コスチュームもあるので多少は新鮮な気持ちでプレイできます。
エンディングは『シリーズ恒例のエンディング』と『とあるクリーチャーの秘密がわかるエンディング』と『通常のグットエンディング』が用意されています。
謎解きの部分やアイテムの配置は同じなので作業感が強くなってしまうのが難点ですね。
まとめ
シリーズファンにも初めての人にも考慮したストーリー作りは素晴らしい、ホラー要素がしっかりしているので怖いゲームをプレイしたい人にもおすすめできます。
致命的なバグがいくつかあるのが気になるが、通常のプレイでは遭遇する確率は低いのでそこまで気にする必要はないのかなと感じます。
音が消えるのは嫌だけど。
周回プレイに丁寧な作りでエンディングの回収もそこまで苦ではない。(私はやっていないが)
私はSILENTHILLシリーズは4だけプレイ済み(最後で挫折した)ですが、シリーズの世界感や繋がりなどは全く知らない状態でプレイ。
急にわからない単語が出たりとやや不親切な部分もありますがシリーズの世界感など知らない方でも十分に楽しめる作品でした。
ジャンル:ホラーアクションアドベンチャー
発売日:2007年12月6日
対象年齢:C(15才以上対象)
発売元:コナミ
開発元:Climax Studios