出典:戦場のヴァルキュリア2 ガリア王立士官学校|ソフトウェアカタログ
2010年1月21日にセガより発売されたアクション&SRPG
PS3で発売された『戦場のヴァルキュリア』の続編。世界感やシステムはそのままに兵種やステージ数を大幅に増加。
PSPのハードの関係上削った部分もありますがシリーズの良さはしっかりと引き継いでいます。
今回は『戦場のヴァルキュリア2』
最後まで、ごゆるりと。
ストーリー
あらすじ
小さな街に住む青年『アバン』の元にランシール王立士官学校の人が訪ねてきた。
尊敬する兄が戦死したとの内容を告げられ、戦死についての詳細を問うが機密事項なので答えられないと。
突然の兄の死。納得のいかないアバンは学校に入学。兄の死の真相を追うのであった。
いきなり死が絡む始まり、さらに戦争を題材としているところから重いシナリオが予想されますが実際は王道なストーリーです。
キーワード
ランシール王立士官学校
今回の舞台。ガリア南部にある陸軍士官学校。
アバンの兄はこの学校に通っていた、アバンは兄の死の真相を探すために入学する。
学生ではあるが反乱軍の鎮圧などに駆り出さており、過酷な日々を送っている。
コゼット。ゼリ。
アバンと同時に入学した2人。
医者志望のコゼットと冷静で頭脳明晰なゼリ。
3人が中心となってストーリーは進行する。
G組
アバンが所属しているクラス。コゼット、ゼリもここに配属された。
落ちこぼれクラスと他クラスからバカにされており実際にも士気は低い。
アバン達が配属されてから少しずつ士気も上昇し、クラス対抗の模擬戦闘では優勝するまでに至る。
ダルクス人
出典:戦場のヴァルキュリア2 ガリア王立士官学校|ソフトウェアカタログ
かつて厄災を引き起こしたとされる民族。
『ダルクスの厄災』という伝承が残っており一部の人間からは未だに迫害されている。
G組にも数名のダルクス人が所属、またアバンとともに入学したゼリもダルクス人である。
ヴァルキュリア人
かつての『ダルクスの厄災』を終わらせたとされる古代民族。
超人的な力を保有しており、銀髪と赤い目が特徴。
反乱軍
ガリアを収める王家の一族がダルクス人であると公表。それを受け入れられない者たちが集まり反乱軍として内戦を始めた。
反乱軍は『ガッセナール家』という貴族が中心となって構成されておりダルクス人を殺害、同士を吸収しどんどんと勢力を拡大していった。
システム
戦闘
戦闘はBLITZと呼ばれる特殊な方法を用いる。
SRPG+TPSのようなもので、一度見ていただいたほうが良いかと思う。
戦闘はアクションモードとコマンドモードに分かれている。
アクションモードは実際に兵を動かし、拠点の占拠。敵兵への射撃などを行うモード。
コマンドモードは俯瞰図でマップを確認し、指示を出したり行動する兵を決めるモード。
兵を動かしたり何らかの指示をするためにはポイントが必要でポイントは毎ターンのはじめに一定数得ることができる。
学校
出典:戦場のヴァルキュリア2 ガリア王立士官学校|ソフトウェアカタログ
学校では様々なシナリオを見ることができる。
ストーリーに関するものはもちろん、各キャラクターごとのサブイベントなども豊富に用意されている。
その他にも戦車のカスタマイズ、兵の強化、情報の確認など戦闘以外ではほとんどをここで過ごすことになる。
季節や日によって情景が変わるなど細かい描写もある。
感想&レビュー
日常と非日常
出典:戦場のヴァルキュリア2 ガリア王立士官学校|ソフトウェアカタログ
アバン達は戦場を駆ける軍人ですが、学校に通う学生でもあります。
学校で過ごしているときは普通の学生となんら変わりません、恋をして喧嘩をして。
そんな日常と戦争という非日常を繰り返すシナリオはどこか現実離れしているようなリアルなようなそんな気にさせてくれます。
学校で過ごす間には色々なキャラクターたちと交流を図ります、食堂で何気ない会話だったり一緒にトレーニングしたり。また、G組のキャラには全員分の個別イベントが用意されています、専用のイラストが見れたりするのでお気に入りのキャラは積極的に話かけるとより一層ゲームにハマれると思いました。
失われた緊張感
出典:戦場のヴァルキュリア2 ガリア王立士官学校|ソフトウェアカタログ
PS3で発売された1作目の『戦場のヴァルキュリア』では軍人たちが戦場で戦う、世界観も部隊も軍に染まった物語。そしてシビアな設定が。
失った隊員は帰ってこないのです(例外あり)現実的に考えたら当たり前なんですがね、ゲームの中ではある意味非リアルな設定。
なので前作は失敗できない緊張感、自分の中に張り詰めた精神がありました。
それが今作では廃止。戦場で倒れた隊員は入院扱いになります。
入院後はゲームない時間の3日ほどで退院、何度も共に戦場を駆けることが可能。
なのでゴリ押しが効率的なプレイになりやすく、緊張感はあまり感じません。
キャラクターのロストの廃止などで難易度が大幅に下っているがPSPに移植したのは新たなユーザーの獲得・開拓らしいのでそのへんを加味したのかもしれないですね。
圧倒的ではないか、敵の兵士は!
ゴリ押しが楽なプレイスタイルなのですが、ゴリ押ししにくい敵も途中から出現します。
『V2』という兵士でエネルギーのようなものを纏い、盾と高エネルギーを射出する銃を持っています。
他の兵士と一線を画する強さで、ゴリ押しプレイの歯止め役なのかなと思いました。
ただ、ちょっと強すぎるんですよねゴリ押しプレイの歯止め役ならもっと迎撃に強い兵士とか違った方法も取れたと思います。
攻略の基本も焦点もV2になりやすいので、V2を倒して後は消化試合やーなんて感覚にさえなりました。
編成とカスタマイズ
出典:戦場のヴァルキュリア2 ガリア王立士官学校|ソフトウェアカタログ
キャラクター総数はパスワード入手やクリア後入手など含めると66名!そして兵種は全部で35種類あります。がこれは下位の兵種も含まれているので実質は20種類ほど。それでも多いですが。
キャラごとに決まった兵種があるので(アバンは何でもなれる)完全に自由に振り分けは出来ませんがある程度は自分の思うような部隊にすることが出来ます。
出典:戦場のヴァルキュリア2 ガリア王立士官学校|ソフトウェアカタログ
戦車のカスタマイズも可能。砲台や装甲などの装備を自由に付け替えることが出来ます。
ただ戦車のカスタマイズができるタイミングはミッションに行く前のみ。
ミッションを受けた後にも一度戻れば装備の変更は可能なのですが、敵や天気などの情報を見てから変更をしに戻るのが面倒でした。
大きな謎
途中から出現する研究者とヴァルキュリア人に関する事柄が消化しないまま終わってしまいます。
学校に関する裏の話だったのでがっつりシナリオに関わってくるのですが、その辺りの理由やそもそもなんの研究なのか。何も語られないまま終わりました。
もしかしたら3か4で判明するのかな?布石となっていれば納得できるのですが。
まとめ
ストーリーに謎は残るものの、王道でわかりやすいストーリー。
BLITZという実績のある戦闘システムをPSPでもしっかりと味わえる。
サブイベントなども豊富で、キャラクターにも魅力がたくさんある。
難易度の低下はユーザー層によって受け取り方が違うのでなんとも言えないが、新たなユーザー層の獲得は出来たのではないのかと思う。あくまで根拠のない推測だが。
戦場のヴァルキュリアシリーズは今作を含め全4作発売されているが今作が難易度や世界観・雰囲気からして一番手に取りやすい作品だと思いました。
ジャンル:アクションSRPG
発売日:2010年1月21日
対象年齢:B(12才以上対象)
発売元:セガ
開発元:セガ