『戦場のヴァルキュリア2』

BLITZ(ブリッツ)という名の独自の戦闘システムと、Canvas(キャンバス)
という水彩画風のタッチで描かれる
様々なゲームショウを受賞した『戦場のヴァルキュリア』シリーズの2作品目。

1作目のハードがPS3なのに対し
2作目はPSPで発売されました。

容量などの問題で様々な箇所を削りながらも独自のBLITZの戦闘システムの楽しさやゲームとしての面白さを受け継いだ作品です。

1作目のキャラが登場したり、ストーリーに関連が見られたりなどシリーズファンにも嬉しい今作。

今記事はそんな戦場のヴァルキュリア2のレビュー&評価記事です。

(筆者は1作目は未プレイです比較に関してはネットでの口コミや動画などを参考にさせて頂いております、ですので少しずれた考えや意見などがあるかもしれません、その点ご了承ください。)

ストーリー

征歴1935年

帝国と連邦。
2つの大国が大陸の覇権をめぐり戦争をしていました。

その2つの間にある小国『ガリア公国』
エネルギー資源であるラグナイト鉱石の産出国であるこの国を手中に収めようとする帝国はガリアへの侵略を開始。
大きな損害を受けながらも義勇軍の活躍によって帝国を退ける。

それから2年後、1937年
ガリア公国の新大公に即位した『コーデリア』が自身はダルクス人だと公表した。
誠意のある発表に国民の大半は支持したが、一部の『反ダルクス派』の貴族たちが武装蜂起。
後に反乱軍と呼ばれるこの組織は南部ガリアを中心に勢力を拡大していた。

時を同じくして1937年

メルフェア市に住むアバン・ハーデンスのもとに『ランシール王立士官学校』の先生が訪ねる。
兄の通っている学校の先生がやってきたことに最初は喜んでいたが先生の口から放たれたのは『尊敬する兄の死』
なぜ死んだのか?その疑問は軍事、国防上の機密扱いなので伝えることができないという。
突如として伝えられた兄の死に納得することができないアバン。
自分の目で真相を確かめるべくランシール王立士官学校の入学を決心する。

補足事項として。
ダルクス人とはガリア内で差別を受けている民族です。

ダルクス人は邪法の力で世界を焼き払った、そのダルクス人から人々を救ったのがヴァルキュリア人だと言う伝承があります。
ただ、多くの人々はこれを架空の物語と認識しておりヴァルキュリア人は伝説上の存在に過ぎないと認識しています。
しかし、世界を焼き払おうとしたダルクス人というレッテルは何年も剥がれることはなく偏見と軽蔑の対象になっていました。

コーデリアの家系はヴァルキュリアの末裔だと言われていたのでダルクス人であると公言したのは様々な意見が飛び交うことでしょう。
しかし、このような背景があるにも関わらず公言したことが誠意があると見方をされ大半の国民に支持される結果となったのではないでしょうか。

システム

戦場のヴァルキュリア2 アクションモード戦場のヴァルキュリア2 コマンドモード

出典:戦場のヴァルキュリア2公式サイト

BLiTZ。
戦場のヴァルキュリアこのゲームシステムは口で説明するより一度動画などで見ていただいたほうがいいかと思います。

バトルシステムは大きく2つに別れており。

マップを上から見下ろし、操作するキャラを選定したり増援を出したりする『コマンドモード』

実際にキャラを操作し、移動や攻撃などをする『アクションモード』

この2つを繰り返し、勝利条件を達成していきます。

勝利条件とは様々あり、ミッションによって違います。

例えばステージの敵を殲滅することであったり、敵の本拠地を占領することであったり、自軍の特定キャラを特定の場所まで移動したりと色々あります。

勝利条件によって活躍する兵種や戦法が変わってくるのが面白いポイントです。

1作目からの変更点。

味方キャラのロストの廃止。

1作目ではプレイ中に死んだキャラは二度と復活しなかったのに対し、今作は入院という形になります。
一定の期間使えないなどのペナルティはありますがそこまで厳しくなくなりました。

これについては難易度の低下が挙げられますね、そして緊張感の低下も。

死なせちゃいない…
って頑張る気持ちが薄れますよね。

あと戦争のゲームなのに死なないってどうなのって意見もありました。

のびのびやりたい人には嬉しい変更点ではないでしょうか。

Canvasの削除

一作目ではCanvasという水彩画風のデザインがかなりの好評を集めたが、今作はハードなどの関係でそれが削除されている。

ですが、ムービーなどの挿絵では水彩画風なイラストを使用していて雰囲気はなんとなくわかると思いますし、Canvasでなくなったからっと言って画質が悪いというわけではないのでプレイには全く問題ないです。

他にも細かい部分はありますが大きいのはこの2つです。

気になる点

難易度

イージーで始めるととても難易度が低く感じます。
いやいや、イージーでやってるんだから当然でしょ?
そんな意見はごもっともではございますが、撃ち合いには向かない偵察兵で、歩兵に対して抜群の迎撃能力を誇る突撃兵に真正面から近づいていって攻撃しに行くなんてこともできてしまいます。
とにかく敵側の攻撃力が低く戦略性の高いゲームシステムなのにゴリ押しが一番ラクなんてことがザラに起こるようになります。
元々、イージーはストーリーが気になるけど戦闘難しく感じる人向けの難易度なのでこの調整であっているといえば合ってるのかもしれません。

しかし、難易度は途中で変更することができず物足りなさを中盤あたりで感じて来ると少しつまらなく感じてしまうかもしれません。

V2の存在

敵専用兵種の『V2』がものすごく強いです。

ヘッドショット無効。盾持ち。迎撃可能。攻撃力高い。戦車に打点がある。
単純に強さを盛り込んだ感があり、強いというよりセコイです。

一応弱体化させることができるのですが、弱体化後も単純に強いです。
人造のヴァルキュリア人という設定上、強くて当たり前なのですが(ムービー中では一撃で戦車を吹き飛ばしています)隙きが無さすぎるのでちょっと理不尽です。

難易度イージーでも抜群の強さを誇っているので、調整する意味ではいいのかもしれません。

戦車&キャラの装備変更

少し長ったらしい説明になってしまうので結論を先に書くと
装備の変更をするタイミングがちょっと不便』ってことです。

詳しく解説していきます。

まず、出陣するまでには際には3手間必要で

①ミッションを選択
②内容の確認と隊員の配置、グループの切り替え
③出陣

この内②が一番やることが多いです。

(※先に補足)
グループというのは一個小隊みたいなものです。
30人を超えるキャラから20に人を選定し1つのグループとして設定します。
これを16作る事ができ事前に選択していたグループが先発となりミッションに適用されます。

①はいくつかある内からミッションを1つ選ぶというもの、大まかな地図、戦場の環境や敵兵の種類の把握、取得単位の確認、勝利条件、敗北条件などの概要を見ることができます。

③はそのまま出陣です。

②はステージに味方を配置するのがメインなのですが、①の段階では大まかにミッション中のマップはいくつあるか〜程度の情報だったのに対し、②の段階ではマップがアップされお互いの拠点の位置、味方兵士の配置位置などがわかります。

それに合わせてどの兵士を連れて行って…戦車はこのカスタマイズで…って考えるんですけどね…

②の段階では装備の変更ができません。
なので①の段階に一度戻る必要があります。

変更画面でも②の情報を見ながら変更はできないので不便です。
せっかくたくさんの兵種や魅力的なキャラたちがいるのにそれを簡単に変えながらできないのは残念と感じました。

戦場には天気と夜間・昼の概念があり敵味方問わずユニットに影響を与えます
例えば夜間は敵兵を発見するのにいつも以上に近付く必要があります。
しかし、戦車に照明装置をつけることによってこちら側だけ夜間のデメリットを打ち消してくれます。
このように戦車のカスタマイズは有利に進める上では重要なのですがそれを付け替えるのが面倒くさいシステムになっていると感じました。

戦車の装備は
一応、戦車の装備はグループごとに設定できるので夜間用、砂嵐用、雪用…
と用意することも可能です、まあそれでもキャラは自由に付け替えできないので不便ではありますが。

敵のAIがちょっぴりバカ

固めた味方側本陣に対して防御の低い支援兵や偵察兵で突撃してきたり。
取り返せる拠点が近くに合っても放置していたり。
微妙なところで行動をやめたり。
意味があったのかな?って思うオーダーを発動したり。

対人戦の雰囲気を完全に味あわせてほしいとまでは言いませんが、おこぼれで勝った戦いもあったので真剣にやっている人ほどやる気が上滑りしてしまうかもしれませんね。

単位と素材システム

今作ではミッションクリア後の報酬として単位と素材が手に入ります。

単位はキャラの兵種変更をする際に使用し、素材は基本的に新しい装備の開発に使用します。

私が気になった点は単位の獲得条件にあります。

単位はミッション内でどのような行動をしたかによって獲得できる数が変わってきます、敵の拠点を占拠したり敵兵を倒したり、味方を救護したり地雷を除去したりと様々です。

行動を積み重ねポイントを稼ぐことにっよて得る数は変動しますが、得る種類は完全にラン
ダム。

ミッションによって得ることができる単位が違うのである程度狙いをつけることはできますが、ミッションによっては一度クリアするのに10分以上かかることもあり単位を獲得するのが億劫だなと感じながらプレイしていました。

感想。

アバン ゼリ コゼット

出典:戦場のヴァルキュリア2

戦場で戦う軍人たちではなく、士官を目指し士官学校に通う士官候補生達の物語。
物語の舞台となるランシール王立士官学校は軍備が整っており、政府から正式にガリア南部の治安維持を委託されています。

戦時中ですが学生の物語です、恋愛や夢や友情や悩みなどの青春がたくさん詰まっています。
物語とは直接関係のないサイドストーリーなども豊富に用意されていてしっかりと学園らしさがあります。

仲のいいキャラ同士のたわいない会話、愚痴、こいつら接点あったんだ…的なのもちらほら見かけます。

ストーリーはネット上では賛否両論ありますが、私は満足しました。

主人公のアバンは実直で良くも悪くも裏表のない性格で、アバンが所属するG組(癖が強い)をまとめ上げるのにはピッたりだと思いますし、同じ時期に入学したコゼットやゼリもそれぞれ夢や野望があり、お互い助け合い、よき仲間となってくれます。

コゼット

コゼットちゃん

色覚異常と言う、視覚に異常を持っているコゼットのためにアバンが自分の土手っ腹を撃ち抜くシーンがあるのですが、コゼットを信頼したアバンの気持ちがとても強く伝わって来て涙腺にキましたね。
その後からコゼットがアバンくんではなくアバンと呼び捨てにするのですが、もうね…エヘって感じですよね。
他の男子たちにはくんつけなのに一人だけ呼び捨て…なのに無反応な周り…なぜ。

ゼリ

ゼリ君

出典:戦場のヴァルキュリア2

ゼリはダルクス人、性格は負けず嫌いで、育った環境の影響で必死に勉強してきて頭脳明晰冷静沈着です。

いつもは冷たいような言動が目立ちますが、煽られるとすぐに対抗してきてしまう一面もあります。
ダルクス人の差別を無くしたいという夢があり、その夢を叶えるために入学してきました。

戦場でも危険な役目を買って出るなど隠しきれない熱さが魅力のキャラです。

ストーリーで気になったところといえば、V2初登場のときのムービーV2の一撃で戦車を吹き飛ばしているんですよね、それを数発耐えれる学生達…
あとステージに配置されている土嚢(身を隠すことができる)を破壊できないのも気になりながらプレイしていました。
まあ、もちろん難易度の調整って意味があるんでしょうけどね、気になっていました。

あとは沢山のボイスが嬉しかったです。

ですが私は基本的にフルボイスがあまり好きではないです。
ゲーム時間が間延びしてしまう感じがあるからです。

今作はストーリーの重要なところや強敵を打ち倒した後などのイベントではボイスが入ります。
他のイベントでは『なに!?』『ふむ…』みたいなボイスがちょくちょく入るような感じです。

いろんなところに散りばめられているボイスですが、私が特にいいなと感じていたのは戦闘中のボイスです。

攻撃を受けたときや攻撃するときの掛け声などもいいですが、戦闘中は仲間たちと声を掛け合う場面があります。

味方の近くで敵に攻撃する際には援護射撃をしてくれる場合があります、その時に『援護する!』みたいに喋るのですが仲良し同士だと専用のセリフが聞けます。
コゼットのセリフで例を挙げれば
通常援護時『援護するね!』
アバン援護時『アバン!一緒に!』

と、変化するのです、戦場の臨場感というか奥行きがでてとってもいいと思います。
他にも味方救出時なども専用のセリフがあるので意識して聞いてみるのも楽しいですよ !

ジャンル:SRPG
発売日:2010年1月21日
対象年齢:B(12歳以上)
発売元:SEGA
開発元:SEGA

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする